風起洛陽あらすじ35話・36話、ネタバレ

第35話あらすじとネタバレ

聖人は武莜決に才能を見出し、公子楚(こうしそ)の後任にふさわしいと考え、彼に聯防の責任者となるよう命じました。しかし、武莜決は表向きは身分が低く、聯防と卑微を兼任することはできないと辞退しました。これは実際には聖人の信頼を得るための策略でした。

含嘉倉(がんかそう)の爆破事件により食糧不足に陥り、飢えた民衆が食糧を求めて殺到し、騒動となりました。この危機的状況の中、裴亭長が駆けつけ混乱を鎮め、聖人からの伝言として、漕運の手配は済んでおり、十日以内に食糧問題は解決すると伝えました。

高秉燭(こうへいしょく)は公子楚(こうしそ)に、春秋道(しゅんじゅうどう)の思う壺となるため聯防を離れるべきではないと忠告しました。公子楚(こうしそ)は白檀君に聖人への謁見を手配させましたが、この謁見が危険を伴うものであることを悟り、高秉燭(こうへいしょく)に聯防の安全を守るよう託しました。

百裏弘毅は武莜決に、兄の寛郎が生きており、掌春使(しょうしゅんし)となっていることを伝えました。しかし武莜決は即座に否定し、百裏弘毅を密室に連れて行き、父の百裏延が残した手紙を見せました。手紙には、百裏延が武莜決に寛郎の命を助けるよう頼み、死を偽装したことが記されていました。この秘密が聖人に知られれば、両家は巻き添えを食らう危険性がありました。

月華君は含嘉倉(がんかそう)の調査で、爆破された食糧は既に腐敗していたことを発見し、新しい食糧は春秋道(しゅんじゅうどう)に掌握されているのではないかと疑いました。そして、この件を武莜決に報告し、聖人に謁見することを決めました。

公子楚(こうしそ)は宮殿へ向かう途中、宇文佩佩(うぶんはいはい)に遭遇しました。彼女は偽って平安符を渡し、突然公子楚(こうしそ)を襲撃しました。白檀君がすぐに仮応しましたが、悲劇を防ぐことはできませんでした。

武莜決が聖人に含嘉倉(がんかそう)の事件を報告している最中、煥相が公子楚(こうしそ)の暗殺を伝えました。聖人は深く失望し、直ちに武莜決を公子楚の後任に任命しました。聖人の勅命が聯防に届いた時、東川(とうせん)王王もまた暗殺されていました。高秉燭(こうへいしょく)たちは新任命に疑念を抱きましたが、白檀君の説得により勅命を受け入れました。奉御郎は、権力のためではなく、強敵と戦うためにこの職務を受け入れると述べ、高秉燭(こうへいしょく)に春秋道(しゅんじゅうどう)の壊滅を命じました。

神都は食糧危機によって混乱に陥り、寛郎も表舞台に姿を現し、朝廷に公然と仮旗を翻しました。この状況は春秋道(しゅんじゅうどう)にとって好機となりました。百裏弘毅は絶望し、柳然(りゅうぜん)を連れてこの地を離れようとしましたが、柳然(りゅうぜん)は彼を励まし、共に困難に立ち向かうよう促しました。

聯防の隊員から、椿の枝を印として持つ、乞食に変装した春秋道(しゅんじゅうどう)の構成員が街に多数現れたという報告がありました。間もなく、これらの「乞食」たちは椿の枝を掲げた家に食糧を配り始め、民衆の支持を集めました。官府が介入を試みましたが、暴動を引き起こしてしまいました。月華君は民衆の怒りが爆発寸前であることを悟り、速やかに暴動を鎮圧する必要があると考えました。

第36話あらすじとネタバレ

官府による民衆鎮圧の騒動の中、民衆は春秋道(しゅんじゅうどう)との結託、そして官府備蓄穀物の盗難の罪を著せられていた。怒り狂う民衆を、月華君が鎮めようとする。彼女は、紛失した穀物は含嘉倉(がんかそう)の官糧である可能性を示唆し、調査後に民衆へ配給すると約束した。その後、武莜決は月華君に、太子の私的な備蓄疑惑の調査を依頼する。

しかし、月華君が東宮を訪れると、大量の備蓄穀物を発見してしまう。この一件は聖上の耳に入り、関係者は宮中に召集される。太子は部下の仕業だと主張するが、聖上は太子を東宮に軟禁することを決定する。

晋(しん)王は武莜決の態度に不満を示し、彼の地位は不安定であると警告する。一方、不良街の騒乱を知った高秉燭(こうへいしょく)は急いで戻る。民衆は妖后と太子の行いに憤慨し、皇宮に押し寄せようとしていた。百裏弘毅は一族が滅亡の危機に瀕する可能性を承知の上で、真実を伝えるため聖上に謁見することを決意する。柳然(りゅうぜん)に別れを告げ、覚悟を決めて皇宮へ向かう。

不良街に戻った高秉燭(こうへいしょく)は、官府が民衆に暴力を振るおうとする場面に遭遇し、それを阻止する。しかし、民衆は高秉燭(こうへいしょく)を官府の人間だと疑い、彼への信頼を失いかけていた。その時、醜翁が五年もの間、高秉燭(こうへいしょく)が民衆を助けてきたことを皆に思い出させる。高秉燭(こうへいしょく)は土下座して調査のための時間を求め、春秋道(しゅんじゅうどう)の陰謀を暴き、穀物を取り戻すと約束する。

聖上は百裏弘毅の謁見を許可する。百裏弘毅は昇進に関する再考を願い、奉御郎が民衆を説得する際に危険に晒される可能性を訴える。聖上は百裏弘毅の計画と寛郎の正体を知っていたが、百裏延の苦しみを増やさないために黙認していたことを明かす。奉御郎もまた、事態を掌握していた。

奉御郎が民衆に穀物を配給すると、民衆の政府への信頼は回復し始める。武莜決は春秋道(しゅんじゅうどう)を完全に排除し、平和な暮らしを取り戻すと約束する。多くの人々が感謝する一方で、寛郎は複雑な思いを抱き、周到に準備した計画がなぜ奉御郎に敗れたのか理解しようと努めていた。

裴亭長は宇文佩佩(うぶんはいはい)を捕らえようとするが、春禾(しゅんか)は既に柳峰によって連れ去られていた。柳峰は春禾(しゅんか)が東川(とうせん)王王暗殺未遂で指名手配されていることを知っているが、彼にとって宇文佩佩(うぶんはいはい)は大切な春禾(しゅんか)のままであった。

権力闘争、忠誠心、そして個々の想いが複雑に絡み合い、物語は更なる展開を迎える。それぞれの登場人物が、自らの信念と目的のために戦い続ける。