黒豊と白夕あらすじ7話・8話、ネタバレ

第7話あらすじとネタバレ

白風夕(はくほうせき)は玉無縁(ぎょくむえん)に会うと、胸が高鳴った。玉無縁(ぎょくむえん)もまた、「天下第一奇女子」(天下一の才女)と謳われる白風夕(はくほうせき)に興味津々だった。二人は話が弾んだが、それを見た黒豊息(こくほうしょく)は嫉妬し、二人の会話を遮った。そして、白風夕(はくほうせき)の師匠を迎えに行かせ、無事であることを伝えた。白風夕(はくほうせき)は玉無縁(ぎょくむえん)にも一緒に来るように誘い、黒豊息(こくほうしょく)は心中で苦い思いをした。

白風夕(はくほうせき)は、玉無縁(ぎょくむえん)のような俗世を超越した人物がいることに驚き、常に人を出し抜こうとする黒豊息(こくほうしょく)とは全く違うとからかった。黒豊息(こくほうしょく)は玉無縁(ぎょくむえん)のように皆のことを考えていないと言われ、さらに、白風夕(はくほうせき)が玉無縁(ぎょくむえん)を翌日天支(てんし)山に誘ったことを知ると、面白くなく、怒ってその場を去った。

ある会合で、黒豊息(こくほうしょく)は玉無縁(ぎょくむえん)が白風夕(はくほうせき)に贈ろうとしていた玉の簪を機の上に見つけ、ますます不機嫌になった。白風夕(はくほうせき)がそれを酒と交換してしまうのではないかと心配し、玉無縁(ぎょくむえん)に贈らないよう説得しようとした。玉無縁(ぎょくむえん)は、江湖(こうこ)で有名な「黒豊白夕」は、名前が並び称されるだけでなく、互いのことを深く理解しているのだと感慨深げに言った。別れの後、玉無縁(ぎょくむえん)は天支(てんし)山へ向かい、黒豊息(こくほうしょく)はわざと玉家の繁栄が長く続かなかったことを持ち出し、白風夕(はくほうせき)に余計な感情を抱かないように釘を刺した。

天支(てんし)山で、白風夕(はくほうせき)は馬王堡への援助に対する感謝を玉無縁(ぎょくむえん)に伝え、皇朝(こうちょう)がかつて、玉無縁(ぎょくむえん)が彼にとって最も超えられない人物であり、自分が二番目だと言ったことを話した。負けず嫌いの白風夕(はくほうせき)は、玉無縁に戦いを挑んだ。玉無縁は驚き、白風夕(はくほうせき)のような女性だからこそ、皇朝(こうちょう)からの高い評価に値し、黒豊息(こくほうしょく)もこれほど気に掛けるのだと感じた。こっそり二人の様子を伺っていた黒豊息(こくほうしょく)は、二人が会うのはデートだと思っていたが、比武だと分かると安心した。

宿に戻ると、小師妹(しまい)の琅華は白風夕(はくほうせき)に黒豊息(こくほうしょく)のことが好きかどうか尋ねた。師匠に聞かれるのを恐れた白風夕(はくほうせき)は慌てて琅華の口を塞いだ。断魂門(だんこんもん)は復興の途上にあり、師匠は旧友を訪ねる予定で、白風夕(はくほうせき)に弟弟子妹たちを連れて先に天霜門(てんそうもん)に戻るよう指示した。

朝廷では、王が三人の皇子にそれぞれ吏部、工部、戸部への配属を命じた。これは明らかに後継者選びのための試練だった。鳳栖梧はこれが皇位争いの始まりだと理解し、黒豊息(こくほうしょく)にこの競争で失敗は許されないと忠告した。黒豊息(こくほうしょく)は、誰がどうなろうと兄は兄であり、本当の敵は豊莒(ほうきょ)だと答えた。

豊莒(ほうきょ)は王命を盾に工部の会計を調査し、多額の資金が消えていることを発見し、騒動を引き起こした。豊蘭息(ほうらんしょく)は豊莒(ほうきょ)が許可なく工部に侵入したことを責めたが、豊莒(ほうきょ)は王の命令を示し調査を続けた。最終的に、豊蘭息(ほうらんしょく)は見事に危機を回避し、自分の名声を守りつつ、豊莒(ほうきょ)に罰を与えた。廉江の洪水に対し、豊蘭息(ほうらんしょく)は自ら堤防の修復を指揮することを申し出て、国を思う心を示した。

大臣たちは、豊蘭息(ほうらんしょく)が王の偏愛にも対応し、ライバルの勢力を削ぐなど、物事を巧みに処理していること、そして皇位継承問題を避け、国事への関心を示していることを水面下で噂した。

帰路、白風夕(はくほうせき)一行は船で天霜門(てんそうもん)へ戻ることにした。白風夕(はくほうせき)は船酔いで気分が悪かったが、修久容(しゅうきゅうよう)の細やかな気遣いに温かさを感じた。白風夕(はくほうせき)は嫉妬する琅華を慰め、修久容(しゅうきゅうよう)の好意は命の恩からきていると説明し、琅華のわだかまりを解いた。

徳城へ向かう途中、豊蘭息(ほうらんしょく)は刺客に襲われ川に落ちたが、白風夕(はくほうせき)に助けられた。気を失っている間、彼は母の名を呼び、弱さを見せた。白風夕(はくほうせき)は驚きながらも、怪我をした豊蘭息(ほうらんしょく)を献身的に看病し、回復を見守った。

第8話あらすじとネタバレ

白風夕(はくほうせき)は、昏睡(こんすい)状態の黒豊息(こくほうしょく)を献身的に看病していた。彼はしきりに寒がるので、白風夕(はくほうせき)は布団を更に厚く掛けた。それでも黒豊息(こくほうしょく)は寒さを訴え、無意識に環娘(かんじょう)に窓を閉めるように言う。白風夕(はくほうせき)は環娘(かんじょう)とは誰かと疑問に思うが、寒さで震える黒豊息(こくほうしょく)を見て、深く考える間もなく彼を抱きしめ温めた。

翌朝、黒豊息(こくほうしょく)は目を覚ますと、すぐそばで眠る白風夕(はくほうせき)の姿があった。一晩中、彼女が抱きしめて温めてくれていたことに気づき、感謝の気持ちでいっぱいになる。しかし、見つかったら気まずいと思い、眠っているふりを続けた。白風夕(はくほうせき)は目を覚ますと、黒豊息(こくほうしょく)と一夜を共にしたことに驚き、誤解を避けるため静かにその場を離れようとする。しかし、そもそも彼が苦しんでいるのを助けようとしただけで、何も悪いことをしていないと思い直し、気にしないことにした。黒豊息(こくほうしょく)の額に触れ、熱が下がっているのを確認し、安堵のため息をついた。

黒豊息(こくほうしょく)は白風夕(はくほうせき)の介抱に深く感謝する。お腹が空いているだろうと考えた白風夕(はくほうせき)は、彼に食べたいものを尋ねる。黒豊息(こくほうしょく)は冗談めかしてツバメの巣を所望するが、白風夕(はくほうせき)は麺を用意した。麺を見た黒豊息(こくほうしょく)は母を思い出し、白風夕(はくほうせき)は彼が麺に不満を持っていると勘違いする。黒豊息(こくほうしょく)がようやく麺を食べ終えると、白風夕(はくほうせき)は心から喜んだ。

黒豊息(こくほうしょく)は、母后の死と継母の存在により、他人から食べ物をもらうことはほとんどないと白風夕(はくほうせき)に語る。例外は鍾離穿雨だけだ。白風夕(はくほうせき)は、華やかな外見とは裏腹に、黒豊息(こくほうしょく)が多くの苦難を経験してきたことを理解する。黒豊息(こくほうしょく)は環娘(かんじょう)が幼い頃からの侍女だと説明し、白風夕(はくほうせき)は知らないふりをして内心喜びを隠せない。

物語は進み、鑿船工の死体が水中で発見される。背後にはより複雑な権力闘争が渦巻いているようだ。第一皇子・豊萇(ほうちょう)はこの事件への関与を疑われるが、自分は嵌められたと主張する。王は彼に潔白を証明するために7日間を与えた。鳳栖梧は、第二皇子と第一皇子の仲が良いこと、そして豊莒(ほうきょ)が利益を得ていることから、真の黒幕は第三皇子・豊莒(ほうきょ)ではないかと推測する。

十分な休息を取った後、黒豊息(こくほうしょく)は白風夕(はくほうせき)がわざと鳴かせた鳥の鳴き声で目を覚まし、薬を飲む。二人は龍頭渡に到著し、船を降りて市場を散策することにする。白風夕(はくほうせき)は黒豊息(こくほうしょく)に黒糖まんじゅうを食べさせ体力を回復させ、黒豊息(こくほうしょく)は彼女を隠泉水榭(いんせんすいしゃ)の秘密拠点である如玉軒(じょぎょくけん)へ連れて行く。そこで、黒豊息(こくほうしょく)は白風夕(はくほうせき)に服と簪を贈り、大切に保管するよう告げる。

皇朝(こうちょう)が白風夕(はくほうせき)に興味を持っていることに玉無縁(ぎょくむえん)は疑問を抱く。皇朝(こうちょう)は白風夕(はくほうせき)を好きではないと否定するが、彼女を面白いと思っているようだ。同時に、玄極令(げんきょくれい)の真偽についても議論が交わされ、最終的に偽物だと判明する。皇朝(こうちょう)は事件の真相に疑念を抱き始める。

鳳栖梧は豊蘭息(ほうらんしょく)が生きているという情報を得るが、公表しない。一方、第三皇子・豊莒(ほうきょ)は偽の死体を使って事実を隠蔽しようとしているようだ。鳳栖梧は、捜索人数を減らすことは民衆の不満を招き、第三皇子への優遇と見なされると王に警告する。

黒豊息(こくほうしょく)は白風夕(はくほうせき)に兄弟間の争いなど、家の中の事情を打ち明ける。琅華の病状について、白風夕(はくほうせき)は水土不服による傷寒だと診断し、黒豊息(こくほうしょく)はより良い治療を受けるために雍京へ行くことを提案する。白風夕(はくほうせき)は琅華の健康のためにこの提案を受け入れる。

最後に、鳳栖梧は第三皇子・豊莒(ほうきょ)の真の目的と、彼の側近である王元の役割を暴く。表向きは百裏氏の支援を受けている豊莒(ほうきょ)だが、実際には独自の思惑があり、その複雑な性格が明らかになる。