
概要/あらすじ
凰権 ― 運命に翻弄される皇女と策士の愛憎劇
「凰権」は、天下帰元によって2011年4月に瀟湘書院で連載開始、完結した古代宮廷を舞台にした権謀術数ロマンス小説です。皇位継承争いを背景に、当代きっての才人である皇子・寧弈(ニン・イー)と、高貴な家門を追われた女性・鳳知微(フォン・ジーウェイ)が、知略を尽くした駆け引きと愛憎入り混じる物語を繰り広げます。
鳳知微(フォン・ジーウェイ)の過酷な運命
前朝の皇女である鳳知微(フォン・ジーウェイ)は、母と弟と共に、母方の実家でひっそりと暮らしていました。しかし、弟のために饅頭を届けに行った際に盗みの濡れ衣を着せられ、家を追い出されてしまいます。行き場を失った彼女は、かつて助けた遊女の茵児(いん・じ)を頼り、妓楼で男装して魏知(ウェイ・ジー)と名乗り、下働きを始めます。そこで偶然、天下第一の書院である青溟書院の辛(しん)院首からの信物を入手します。
その後、燕懐石(イエン・ホワイシー)と顧南衣(グー・ナンイー)の助けを借り、鳳知微(フォン・ジーウェイ)は信物を使い青溟書院に入学。入学試験で見事な才能を発揮し、国士の称号を得ます。
寧弈(ニン・イー)の策略と二人の出会い
寧弈(ニン・イー)は周到に計画した「庚寅の変」を引き起こします。自身は事件に関与していないように見せかけ、各勢力の対立を巧みに利用し、混乱に乗じて自らの立場を有利にします。追い詰められた太子は反乱を起こし、十皇子と韶寧(シャオ・ニン)公主を人質に取ります。この混乱の中、寧弈(ニン・イー)と鳳知微(フォン・ジーウェイ)は取引を行い、太子の失脚へと導きます。
鳳知微(フォン・ジーウェイ)の正体と宮廷の陰謀
鳳知微(フォン・ジーウェイ)は女装に戻り実家へ戻りますが、そこで呼卓(こたく)の王世子・赫連錚(カクレン・ショウ)と遭遇し、正体を知られてしまいます。赫連錚(カクレン・ショウ)は皇帝に鳳知微(フォン・ジーウェイ)との結婚を申し出ますが、顧南衣(グー・ナンイー)によって阻まれます。青溟書院の司業となった鳳知微(フォン・ジーウェイ)は学院の改革に取り組み、赫連錚(カクレン・ショウ)は生徒として入学します。赫連錚(カクレン・ショウ)の強い希望で、鳳知微(フォン・ジーウェイ)は常貴妃(じょうきひ)の五十歳の誕生日を祝う宴に出席。宴の最中、皇帝が猿の仕掛けた毒針で負傷し、五皇子は鳳知微(フォン・ジーウェイ)を騙して遺詔を取らせようとし、さらに彼女を殺害しようと企みます。しかし鳳知微(フォン・ジーウェイ)は機転を利かせて反撃し、五皇子は庶民に落とされます。
深まる愛と迫りくる危機
皇帝は鳳知微(フォン・ジーウェイ)に青溟書院の生徒たちを率いて五皇子の母方の実家である常一族の調査を命じます。その道中、鳳知微(フォン・ジーウェイ)と寧弈(ニン・イー)は刺客に襲われ、寧弈(ニン・イー)は毒を受け失明しますが、顧南衣(グー・ナンイー)たちに助けられます。燕懐石(イエン・ホワイシー)と彼の母を救出する際、鳳知微(フォン・ジーウェイ)は華瓊(フア・チォン)と出会い、共に祠堂に侵入して燕懐石(イエン・ホワイシー)を救出しますが、鳳知微(フォン・ジーウェイ)は疫病に倒れます。激怒した寧弈(ニン・イー)は祠堂を爆破。その後、華瓊(フア・チォン)の助けで鳳知微(フォン・ジーウェイ)は回復し、看病される中で寧弈(ニン・イー)は彼女への愛を告白します。
鳳知微(フォン・ジーウェイ)の母と弟の正体が明らかになり、皇帝は彼らに服従を迫ります。寧弈(ニン・イー)と鳳知微(フォン・ジーウェイ)は信念を曲げず、鳳知微(フォン・ジーウェイ)の母と弟は彼女の目の前で命を落とします。自らが前朝の皇女であることを知った鳳知微(フォン・ジーウェイ)は、亡国への恨みと周囲の策略によって寧弈(ニン・イー)との関係は悪化し、ついには敵対することになります。
真実と鳳知微(フォン・ジーウェイ)の選択
全ての陰謀と真実が明らかになった時、鳳知微(フォン・ジーウェイ)は復讐を捨て、天下の民のために生きることを決意します。彼女は自ら犠牲となり、ひっそりと世俗から姿を消します。忠実な友人の助けを借り、鳳知微(フォン・ジーウェイ)は最愛の人・寧弈(ニン・イー)と共に、静かで穏やかな生活を送ることになります。
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